『額に汗して働く』は、お金持ちの道楽?
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老後の仕事。
若い頃は、額に汗して働く事が大事だと教えられたように思う。
だから不労所得(資産所得)など、とんでもない話だと思っていた。
昔、韓国などでは科挙に通って土地持ちになって、遊んで暮らすのが理想の人生だという考えだというのを読んで、憤慨した記憶もある。
しかしいざ実際に年を取って体の自由がきかなくなってくると、不労所得というのがいかに有り難いかという事がわかってくる。
「額に汗して働く」というのは、確かに重要な考えだが、元々はキリスト教のプロテスタント的な考えで、神が人々に労働を課した。
だから労働こそ神の救済であるということだ。
だからこそアメリカやイギリスでは、富豪の子供でも働く。
働かないと、神の救済が受けられないわけだから。
もちろん日本でも江戸時代に、石田梅岩の石門心学(せきもんしんがく)という教えが流行した事があって、こちらも勤勉こそが人生だという考えだ。
武士には武士の仕事があり、百姓や町人にはそれぞれの仕事がある。
これをきちんとこなす事こそが人生であり、正しいのだ。
これはこれでいいのだろうが、問題は生活だ。
不労所得を否定すると、老後の人生は暗いね。
土地利用で稼ぐ
不労所得・資産所得がないと、老後の生活は苦しい。
それは確かな事なんだけれど、これを得るのは結構面倒だ。
たとえ土地を持っていても、それをどう使って稼げばよいのか、年を取ってから考えたら、おそらくは遅い。
たとえば、定年後は自然に囲まれてのんびり過ごしたい。
なので田舎でペンション経営を始めよう。
ところがお金を貯めて投資して、実際にペンション経営を始めて見ると、お客さんを集めるのも、広告を載せたりホームページを作ったりすのも大変だ。
銀行などとの交渉も必要だし、旅行会社との交渉や契約も大変だ。
食品衛生責任者の資格も必要だし、旅館業の許可も必要だから、単に土地を取得すればOKというような簡単な話じゃない。
そして不労所得として思い浮かぶのが、「アパート経営」。
土地持ちには、資産運用の方法としてよく奨められるが、実は最近、空室率がかなり上がって来て青息吐息だ。
だからアパートを建てたからと言って、それでOKというような簡単な時代ではなくなっている。
アパート経営の仕事には、入居者の募集や管理、また税務がある。
これらの日常業務は不動産会社や税理士に任せる人も多く、仕事自体はかなり楽な仕事だが、借金をして始める仕事ではないらしい。
すでにあるアパートを買い取って、リフォームした上で始めないと、なかなか経営は難しいようだ。
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